渡邊裕陽先生主著の論文が Radiology Case Reports誌に掲載されます

2024年07月29日

当科の渡邊裕陽先生の論文「Diagnostic efficacy of contrast-enhanced fluid-attenuated inversion recovery (FLAIR) imaging in idiopathic cerebrospinal fluid rhinorrhea」が 【Radiology Case Reports誌】に掲載されます。論文を読む≫

【論文解説】

この論文は、FLAIRを造影前後にthin sliceで撮像することで、髄液鼻漏を診断した症例のcase reportです。髄液鼻漏の診断には一般的に高分解能CTやMR cisternographyが用いられますが、本症例ではこれらの方法で所見が軽微であったため、造影FLAIRを追加撮像することで診断に至りました。FLAIRは脳脊髄液の信号を抑制し、正常な流速の血管信号も抑制する特徴があり、この特性を髄液鼻漏の診断に応用しました。

本症例は、依頼医からの相談をきっかけに、MRI撮像前に予習を行い、撮像方法を詳細に検討したものです。様々な診療科や放射線技師の協力のもとで診断から治療までを行うことができ、case reportとしてまとめました。