齋藤正英先生の論文が、Journal of Radiation Research (JRR)に掲載

2020年03月26日

齋藤正英先生の論文が、Journal of Radiation Research (JRR)誌に掲載されました。

論文タイトル:Comparison of rectal dose reduction by a hydrogel spacer among 3D conformal radiotherapy, volumetric-modulated arc therapy, helical tomotherapy, CyberKnife and proton therapy

全文はこちらから(PubMedには後日掲載される予定)

【論文解説】
放射線治療用吸収性組織スペーサであるSpaceOAR(SO)に関する多施設共同研究の成果です。
SOは前立腺癌の放射線治療前に前立腺-直腸間に留置するハイドロゲル型のスペーサであり、直腸線量を低減できることから有害事象低減に有効であることが報告されています。
今回は当科で実際にSOを留置した患者様の画像を用いて各施設の照射技術で治療計画を実施し、SOがすべての外照射法において有用であることを明らかにしました。
また、従来から多くの施設で用いられてきた3次元原体照射法(3DCRT)においてもSOを留置することで、SO留置なしの強度変調放射線治療(IMRT)に匹敵する線量的メリットがあることも明らかにしました。
本研究の結果は、装置やマンパワー不足でIMRTが実施できていない施設の大きな助けになると考えています。

お忙しい中、本研究にご協力いただいた当科関連施設の皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。

齋藤正英