放射線診断科は、画像診断装置を用いた医療全般を研修する場所です。画像診断科は画像診断(Diagnostic Radiology)、画像診断装置と血管造影手技などを用いた画像支援下治療を担当するIVR(Interventional Radiology)、そして画像診断の中でも機能的な定量診断を主に行う核医学(Nuclear Medicine)から構成されています。病院の中では中央診療部門に属し、各診療科の依頼に応える形で病院の診療に従事しています。病院内のすべての臨床科と画像を通してコミュニケーションをとるため、幅広い知識と経験が必要です。もちろんすべての分野を一人でこなすのは実際には不可能ですので、各医師がそれぞれ専門領域を持ち、チームワークで診療にあたっています。
放射線診断科の特徴のひとつは活発な研究活動です。現在進行中の研究の多くは、新しいアイデアや最先端画像装置を実際の臨床例に用いる臨床研究です。研究内容は多岐にわたりますが、特に画像診断分野では肝特異性造影剤を用いた研究、MRエラストグラフィ関連の研究、CT造影法の研究、またIVR部門では副腎静脈サンプリングや門脈圧亢進症に関連する研究が注目されています。ハードウエア、ソフトウエアの開発により、画像診断技術は日進月歩です。常に新しいものに目を光らせるアンテナと、従来の考え方にとらわれない柔軟な発想により、明日の診療に役立つ研究ができます。放射線診断学の研究では、基礎的な知識を身につければ、あとはアイデア次第で若手医師にも多くのチャンスがあります。
私たちは学生・研修医の教育にも力を入れています。画像診断入門者やIVR初学者を対象としたウィークリーカンファレンスや、学生を対象にした画像診断セミナーなどを通して、効率的に基本的知識を習得できるカリキュラムを提供しています。初期研修・後期研修では、日常診療において遭遇する実際の症例を用い、教科書からは得られない実践的な画像診断力・判断力を伸ばすことができます、将来放射線科医になるかどうかに関わらず、画像診断を専門的に勉強することは生涯医師として働く上で貴重な経験となるでしょう。
CT部門スタッフ
MR部門スタッフ
IVR部門スタッフ
RI部門スタッフ