集中講義第4回 「被ばく線量の基準,CTDI, DLP, ICRP/DRL勧告」報告

2016年04月11日

4月11日(月)第4回

CT基礎4 「被ばく線量の基準,CTDI, DLP, ICRP/DRL勧告」 講師:相川副技師長

【秋田知子の集中講義日記】

技師相川先生曰く、講義準備段階のリハーサルでは2倍以上時間がかかったということ。急遽短縮して準備いただいたとのこと、本日も濃縮還元型の講義をいただきました。

局所のCTDI、それを積分化したDLP、いずれも体格を考慮していないことや、GySvの違い、DRLはあくまで最適化の参考値であること等などを学びました。冒頭に供覧した円グラフにより、CT大国Japanでは診断に伴う被曝が世界と比較して多いことがわかりました。CTや血管撮影等により恩恵を受けているところは大きいのですが、「行為の正当化と最適化」の原則に則り、最低限の被曝を心掛けなくてはなりません。放射線が目に見えないからこそ、また時をおいての晩期障害の概念があるからこそなおのこと、我々医療スタッフが、被曝に伴う合併症を正しく把握し患者さんに接する必要があると思いました。研修医時代、問診や身体診察に自信がないあまり「わからないや・・・とりあえずCT様様にお願いしよう・・・」とCTの恩恵にすがっていた自分。もちろんCTサマによって安心させられたり治療開始や変更を教えられたりしたことは事実ですが、被曝するのは患者さん。やきもきする被曝量でないことも本日学びましたが、被曝も考慮するというプロフェッショナルなワンクッションを心においてオーダーすればよかったなと悔やむ次第でありました。