集中講義 第10回 当直医のためのCT診断入門1「大血管」報告

2016年04月28日

4月27日(水)第10回

「当直医のための最低限求められるCT診断の知識(大血管編)」 講師:輿石先生

【秋田知子の集中講義日記】 

いよいよ当直医シリーズ!大血管にまつわる疾患ということで、大動脈瘤、解離、塞栓の3つについて非常にクリアカットに講義いただきました。

大動脈瘤については、最大短径で測るのがポイントであること、感染性大動脈瘤をみたら更に要注意!であることなどを学びました。解離では、病態ごとの分類と、合併する病態について学びました。偽腔から栄養されて遅れて造影効果を持つ「一見正常な腎」をみて、知識がないということは怖いことだなと改めて思いました。塞栓では、肺動脈は20-30秒でみること、他方下肢骨盤の静脈は3-5分で撮影しないとわかりづらいこと、多発するという罠、mosaic perfusionのこと、同疾患の診断にはウインドウ幅を広げてthin sliceでみるのがコツということなども学びました。当直帯が平和でありますようにと願いながら、一刻を争う大血管病変を見逃さないように真の「事なかれ主義」を目指していきたいと思いました。