集中講義第12回 「当直医のためのCT診断入門 腹部」報告

2016年05月06日

5月6日(金)第12回

「当直医のためのCT診断入門 腹部」 講師:清水先生

【秋田知子の集中講義日記】 

腹腔内出血を中心に講義いただきました。腹腔内出血=腹痛とは限らない(呼吸困難感、意識障害、不穏などが主なこともある)という教訓的な症例を中心にお話をいただきました。心マをしながらのIVRは、まさに目を見張るものがありました。症例から、単純CTを撮ったら造影前にその場で確認すること、迷ったらオーバートリアージでダイナミックCTを撮ること、血性腹水や腹腔内出血をみたら各方面への連絡をすること、その後のIVRに備えて低電圧撮影もできれば考慮することなど、とても実践的な内容を学ぶことができました。

それにしても、0.1ml/secの微量な出血でも6時間後には2Lにもなる、という事実。アリの穴から堤も崩れるというか、転じて千里の道も一歩からというか。ベテランの先生はもちろんのこと、遥か遠く及ばないように見える優秀な若手の先生方にも、日々の積み重ねがあったからなのでしょう。自分の日々の数多くある誤りや見落としをもう一度きちんと見直していこうと思いました。