集中講義第18回 「MR基礎1:スピン,励起,位相」報告

2016年05月23日

5月23日(月)第18回

「MRI基礎1:スピン,励起,位相」 講師:本杉先生

 

【秋田知子の集中講義日記】

99回国試問題の脳MRI画像の供覧から始まり、うーん、過去問で解いた覚えはあるけどなかなか難しいな、と危機感を抱きつつスタート。

スピン、励起、位相についてご講義いただきました。

MRの信号はプロトン由来であることは知っていましたが、中でも水や脂肪を構成する「長続きする」プロトンの信号を拾っているということは知りませんでした。

磁場をかけたとき整列するスピンのうち、主磁場と順向/逆向するベクトル和を縦磁化と呼ぶということ。縦磁化を作るまでの時間がT1緩和曲線であること。ω=γBに則って1.5Tでは63MHzのRFパルスを受けて励起するということ。縦磁化が倒れることによって、あるいは縦磁化に対して励起パルスをかけることでZ成分が減り位相がそろうことによってできる横磁化の話。・・・まジカ!今まで、こんなに何も知らなかったなんて。

殆ど初めて知る概念であり、しかしながら社会人になって初めて知るアルゴリズム(もっと早く知っておくべきでしたが)は本当に新鮮でした。ホワイトボード上のマグネット(MRIだけに)により、短ジカんで明快に分かったように思います。

自分のモチベーションも励起されるのを感じました。全6回のMRIシリーズ講義、今後も楽しみにしています。