2016年07月01日
本杉准教授の共著の論文(Longitudinal Monitoring of Hepatic Blood Flow before and after TIPS by Using 4D-Flow MR Imaging)がRadiology誌に掲載されました。 PubMedを見る
【論文解説】
肝硬変による門脈圧亢進症は胃食道静脈瘤のリスクであり,静脈瘤出血は致死的になることが知られています.そのため,亢進した圧を逃すため下大静脈ー肝静脈と門脈の間にトンネルを形成させる主義(TIPS)があります.TIPS を行うと,門脈圧が下がり静脈瘤破裂のリスクは有意に減少します.このTIPS手技の前後で,門脈系の血流動態は極端に変化することが容易に予想できます.4D flow MRI はMRIを用いて血流動態を可視化する技術で,この論文ではTIPS前後の血流動態の変化を4D flow MRI による解析で明瞭に描出することができることを示しています.
本杉宇太郎