集中講義 第25回「IVR-1 血管解剖1」報告

2016年06月13日

6月10日(金)第25回

「IVR-1 血管解剖1」  講師:荒木先生

 

【秋田知子の集中講義日記】

腹部大血管の巻~!腹腔動脈、上腸間膜動脈の関係について講義をいただきました。

胎生期の腹部動脈の発生過程によって、9割弱が典型的な分岐をとるそうですが、逆に言えばそれ以外は教科書とは違う分岐をしているということでした。典型でない分岐の割合が予想外に多くてびっくりしました。その内訳として、Hepatomesenteric type(2-7%;総肝動脈がSMAから分岐)、celiacomesenteric type(1-2%)、splenomesenteric type(まれ)、separate type(まれ)が知られているということでした。

次に主要分枝の転位について、症例を見ながら順に解説いただきました。転位右肝動脈、A6転位(副右肝動脈とも)、転位左肝動脈(左胃動脈に転位していることが多い)、左胃動脈大動脈分岐+転位肝動脈(まれ)、Hepatomesenteric type+転位左肝動脈など。

主要な血管が足りないときは造影して探さなければならないこと、CTと合わせて読む!という重要性を知りました。経験と知識と観察眼がものをいうプロの技だと思いました。最近ようやく血管がただの粒粒の点々ではなく線として見えてきた(ように錯覚している?)今日この頃、いざという時のためにも腹部血管を日ごろから気を付けて追いながら読むようにしたいものです。ちなみに私の腹部血管はどういう分岐なんだろう…へそ曲がりだからって腹部血管まで特殊な分岐になっていませんように。