2018年01月22日
市川新太郎先生の論文「MR-guided Focused Ultrasound for Uterine Fibroids: A Preliminary Study of Relationship between the Treatment Outcomes and Factors of MR Images Including Elastography」が、Magnetic Resonance in Medical Sciences 誌に掲載されました。 PubMedを見る
【論文解説】
子宮筋腫に対する非侵襲的な治療法である超音波集束療法(FUS)を行った患者さんを対象に、MRエラストグラフィを用いて治療前後の子宮筋腫の弾性率を測定させていただきました。
FUSの治療効果と子宮筋腫の弾性率について後方視的に検討を行った研究です。
子宮筋腫が縮小した群としなかった群を比較すると、縮小した群の方が治療前の筋腫の弾性率が高い(=固い)という結果が得られました。
また、症状が改善した群としなかった群を比較すると、改善した群の方が治療後の弾性率がより低下した(=軟らかくなった)という結果が得られました。
今回の初期検討から、固い筋腫の方がFUSで縮小しやすく、治療後に軟らかくなったケースでは症状が改善しやすい(筋腫による圧迫が軽減するためと思われる)、可能性があると考えます。
市川新太郎