2018年12月12日
城野悠志先生の論文「Prediction-Based Compensation for Gate On/Off Latency during Respiratory-Gated Radiotherapy」が、Computational and Mathematical Methods in Medicine 誌に掲載されました。 この論文を読む
概要:
【背景】放射線治療において、肺や肝臓の癌は呼吸で動くため、照射範囲が広がり正常組織の被曝が増えてしまうことが懸念されます。そのため呼吸のタイミングに合わせて照射を行う治療法(呼吸同期照射)が実施されていますが、「照射ON/OFFの指示」から「照射が開始/停止」されるまでに機械的な遅延時間(0.1〜1秒)が生じるため、その分どうしても理想のタイミングからずれて照射されてしまうという問題が残っています。
【研究成果】呼吸運動の未来をリアルタイムに予測し、先手を打って照射ON/OFFを指示することで上記タイミングずれを補正する新規手法:pRGRT (prediction-based respiratory-gated radiotherapy)を考案しました。このアルゴリズムをプログラムに実装し、健常ボランティア10名の呼吸運動データを用いて呼吸運動予測/呼吸同期照射の数値実験を行い、臨床適用可能性を示しました。
城野悠志