2019年09月02日
8月30日ベルクラシック甲府にて、第53回山梨核医学診療研究会が開催されました。
指名講演では、最近の動向を踏まえた技術的な取り組みについて、SPECTに関しては放射線部の池川博昭技師に、PETに関しては山梨PET画像診断クリニックの今井雅道技師にお話しいただきました。
特別講演には、金沢大学 医薬保健研究域医学系 核医学教授の絹谷清剛先生においでいただき「Precision Nuclear Medicine」と題したご講演をいただきました。絹谷先生は特に核医学治療に尽力されておられる先生で、ご講演では核医学の歴史から最新の核医学治療まで、幅広いお話をお聞きすることができました。特にAc-225-PSMAというα線核種を用いた治療でのアブスコパル効果についてのお話は大変興味深く、今後の癌診療に大きな革命をもたらすのではないかと思われました。当講座の大西教授も日頃から提唱しているアブスコパル効果は、直接放射線が当たっていない領域の癌にも間接的に治療効果が及ぶという、今後の放射線治療において大きな期待が持たれる理論です。
会には約50名の方々が参加され、今後の山梨核医学診療の発展が期待されます。